October 10, 2005

雲南市吉田町は「鉄の歴史村」

 今日は、「日本たまごかけごはんシンポジウム」が開催される、「雲南市吉田町」を紹介します。
 平成16年11月に町村合併により誕生した新しい市「雲南市」の旧「吉田村」地域が現在の「雲南市吉田町」となっています。広島県境に接し、中国山脈の懐に抱かれるような地域で、人口2400人弱、世帯数700足らずの小さな「村」です。
 しかしながら、「吉田村」には特色のある歴史や文化を今に伝える資源がたくさん残っています。
 「吉田村」を含め、奥出雲と呼ばれるこの地域では、19世紀の後半に西洋から近代製鉄技術が導入されるまでは、「たたら製鉄」による日本の和鉄生産の中心地として栄えてきました。たたら製鉄とは、鉄の原料となる砂鉄を、木炭が焼ける熱によって還元し鉄を得る方法を言います。日本刀や刃物だけでなく、農耕用の道具などにも利用された鉄は、日本の様々な文化を支えてきました。
 旧吉田村では、鉄とともに歩んできた風土と歴史、そして文化遺産を正しく保存し公開するために、昭和61年には「鉄の歴史村」宣言を行いました。
 日本で唯一現存するたたら製鉄施設「菅谷たたら」や、鉄の歴史博物館をはじめ、毎年恒例となっている「鉄の歴史村フォーラム」など、鉄の歴史・文化資源を大切に保存しながら新しい魅力を今も発信し続けている地域です。
 シンポジウムでは、たたら製鉄について理解をして頂くテントブースも計画しています。
 奥出雲の神秘的な歴史にも是非触れに来て下さい。

22:10:59 | tamagokake | | TrackBacks